教練Kです。久しぶりの練習日記です。今回は大晦日に行った年越し練習について振り返ってみたいと思います。
去年の年末に野田先生から、1年の締めくくりに、そして来年もさらに気合を入れていくということで、大晦日は練習しながら年を越そうという提案がありました。その内容は、8~10時までは一般の練習を行い、その後に形意門の五行拳を千本ずつ、トータルで5千本行うというものです。
形意拳とは太極拳と並び内家三拳と呼ばれるものの一つで、五行拳は始めに教わる套路です。動作はシンプルで、直線的な動作が多く、派手な動きはそれ程多くないのが特徴です。
私個人的には、形意拳は八極拳に比べると正直面白みがないと感じており、教わったもののあまり練習していませんでした。しかし、八極螳螂門に伝っているからには何か学ぶべきところがあると思ったこと、また最近は練習不足ということもあり、功夫を取り戻そうという思いから年越し練習に参加しました。
一般の練習が終わって、いよいよ年越し練習が始まりました。
参加者は先生と私の二人のみです。一般練習に参加していた短期内弟子の人は、友人と初詣に行くからといって、外へ行ってしまいました。
先生と私が交互に号令をかけて、お互いの動作をチェックしながら行っていきます。
トータルで5千本やることになるのですが、正直いってなめてかかり、「五行拳の動作はシンプルで短いし、馬弓捶に比べると楽勝でしょう!」と思っていました。
ところが、実際に一つ目の「劈拳」を千本やってみると思ったよりも疲れが出てきました。
そして、二つ目の「鑽拳」を百本やり終えた頃には足腰が痛み始めました。
始めは姿勢や動作、スピードなどに注意を払っていました。しかし、徐々にそんな余裕
はなくなり、それっぽく動くのが精一杯になってしまいました。
本来は運気や発勁を行いながらやるべきなのですが ...。
次は三つ目の「崩拳」です。
ちょうど5百本目あたりで新年を迎えました。疲れに加え、眠気と空腹感もあったので、「いつもだったら今頃はのんびりしているのになー」とちょっぴり後悔の念が出てきました。
しかし、この練習は自分を変えるためにやっているということを思い出し、甘え気分を吹き飛ばすつもりで練習に集中しました。
四つ目は「炮拳」です。
もうこの頃には時間の感覚が薄れ、体は疲れているけど勝手に動いているような不思議な感覚になってきました。
そして、いよいよ最後の「横拳」です。
この「横拳」は腰の回転が重要です。ところが、横拳を練習している私を見て「なんだそれ...。」と先生から呆れたような一言が。「はい、分かってます。腰が全くきれてないですよね。でも体が言うこと聞かないんです!!」と心の中でつぶやきながら、とにかく5千本達成に向けて繰り返しました。
このように内容が十分とは言えない感じでとにかく5千本をやり遂げました。練り終えたの
は午前3時半を過ぎていました。「終わった~!!」と思った途端、足腰の力は抜け、その場に座り込んでしまいました。最後はフラフラでしたが、「もう嫌だ!!」と思いつつ、なんとも言えない達成感がこ
み上げてきました。
ちなみに、先生は、私が横拳を始めたころにはもう5千本は終わらせ、さらに百本ずつ五行拳を練習してから、大槍の練習を始めました。その光景をみると、改めて先生の功夫には頭が下がる思いでした。
今回きちんとした姿勢で練習が出来たとは思えませんが、それでも5千本練りこんだことは
とても有意義であったと思います。それは、「発勁の精度を上げる」ということです。
形意拳の動きはシンプルですが、反面ごまかしが利かないので動作や姿勢をチェック出来ます。また、打拳のタイミングや重心移動の矯正となり、全身を協調させる練習にとても有効だと感じました。個人的には八極拳を練習する際に分かりづらかったことが理解できたと思います。
それも八極螳螂門に、形意拳の真伝が伝わっているからだと思いますが。
練習が終わった直後は「もう当分は形意拳の練習はしなくていいや。」と思いました。
しかし、落ち着いた後八極拳の練習をしてみると、以前より全身の動きが早くなりまし
た。これは形意拳の効果であり、もっと練習が必要だと感じました。
「数打ち的な事に意味があるの?」と言う方もいるみたいですが、実際にやってみると、目的をもって、考えながらやれば普段は見えないことが見えてくると思います。
以前野田先生が「八極拳が分かってくると、形意拳も面白い」と言われてましたが、
今回はそのことが少し分かったと思う体験でした。
以上
2009年の記事1件
2009年02月01日